腹横筋とはどんな筋肉だろうか?すぐに答えられる人は少ないかもしれない。
腹横筋とはお腹をぐるっとコルセットのように取り巻いている筋肉である。
腹横筋のエクササイズはお腹をへこませるだけの運動が多く動きが少ないので、飽きてやめてしまったという人もいるだろう。
だが実は、この腹横筋を鍛え続けるとダイエットにとってうれしい効果がたくさんある。地味なトレーニングだといって避けていると、もったいないということだ。
今回はしっかりと腹横筋を鍛える”プローン・ブリッジ“を紹介しよう。注意点とコツをしっかり理解して、今日から実践してみてほしい。
目次
腹横筋とは
腹横筋は腹筋群の中でも最も深い層の筋肉である。
腹直筋と直行するようにあり、お腹周りをコルセットのように覆っている。
お腹を押し込んで呼吸を助けたり、腹部を締めたり、腹圧を高めたりといった多くの働きをもっている。
腹横筋を鍛える効果
腹横筋はお腹をへこませるには手っ取り早い筋肉である。
腹横筋を鍛えるとコルセットの締め付けが強くなるように、内臓の重みでぽっこり出ていたお腹がキュッとひっこんでいくのだ。
さらに腹横筋は姿勢を維持する役割も持っているので、日常動作においてもキレイな背筋を保つことができる。
しっかり筋肉を使うことができるようになるので基礎代謝が上がり、内臓の位置も正しい場所に戻るので消化も良くなる。脂肪を燃焼させやすいカラダに変わっていくということだ。
腹横筋を鍛えるには”プローン・ブリッジ”
この腹横筋を鍛えるにはどうすればよいか?
これには簡単そうで難しいプローン・ブリッジが効く。
プローン・ブリッジは動きを伴わないアイソメトリックストレーニングというエクササイズだ。
重要なのは、頭、上体、腰、脚の位置関係である。これらがきちんとしていないと腹横筋には効かない。
動きがないからラクそうに見えるが、この姿勢をきっちりと保持し続けるのは非常に大変なのだ。
プローン・ブリッジの難しさ
プローン・ブリッジの難しさは、収縮を意識しにくいところにある。
だからこそ、意識しなくてもしっかりと腹横筋が働くようにフォームを決めることが再優先事項となる。
プローン・ブリッジのやり方
まず横にうつぶせになって、ひじを立てて上体を起こす。
このとき上腕は肩幅に開いて、床と垂直になるようにする。前腕はまっすぐ前に伸ばす。
次につま先を立てて、かかとを床から浮かせる。
カラダ全体が一直線になるように、体幹部を引き上げる。
注意点
注意点としては、耳たぶ、肩の出っ張り、腰の出っ張り、ひざの横、くるぶしの前を一直線にすることである。
特にお尻が上下しがちなので気をつけたい。
この姿勢でヘソを背中に近づける感覚で腹を締め、そのままキープする。
このとき、呼吸を止めてしまわないこと。決して姿勢を崩さずにゆっくりと息をしよう。
プローン・ブリッジのコツ
肩甲骨を少し寄せる
正しい姿勢を作るときに胸を開くのは重要である。
胸が閉じてしまうと猫背になって、体が丸まってしまうからだ。こうなると体幹を包むようにして存在する腹横筋を収縮できなくなる。
肩甲骨を少し寄せることによって胸を開いてやろう。
背中を反らさない丸めない
このエクササイズでは、正しい姿勢のときに背骨が描くS字カーブを崩さないようにするために腹横筋が収縮することになる。
腹横筋は姿勢を安定させる役割も担っていると言うことだ。
だから、背中を反らしすぎたり丸めてしまったりすると腹横筋がうまく働かなくなってしまう。
正しい姿勢で行うことが重要だ。
立ったときの正しい姿勢と同じ状態
プローン・ブリッジで床にうつぶせたの時の姿勢は、ちょうど立ったときの正しい姿勢と同じになる。
耳たぶ、肩の出っ張った部分、腰の出っ張った部分、膝の横、そしてくるぶしの少し前までが一直線になる。この状態を意識しよう。
ヘソを背中に押し込む
姿勢を作ったら、ヘソを背中に押し込むような意識でお腹を絞る。そしてこの状態をキープする。
これはドローインと呼ばれる状態である。こうやって腹圧を常に一定に高めた状態にして、腹横筋を鍛えるのだ。
顎を上下させない
プローン・ブリッジをしているときは、顎が上がっても下がってもいけない。
顎は背中の状態と連携している。顎が上がると、その反射として自然に背中は反ってしまう。逆に、顎を下げれば丸まってしまう。
顎を上下させず、きっちりと頭の位置を決めることが重要だ。
まとめ
今回は腹横筋を鍛えるためのプローン・ブリッジを紹介した。動きを伴わないエクササイズなので少し難しいが、注意点やコツを意識してしっかり取り組んでほしい。腹横筋が鍛えられれば、日常生活においての姿勢も良くなる。そうすると基礎代謝も上がってくる。自然と脂肪が燃えるようなカラダ作りができるということだ。腹横筋を鍛えることのメリットはたくさんある。がんばってみよう。
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